新しい経口薬「クラドリビン」の治験について

新しい経口薬「クラドリビン」の治験について

2024年9月5日、メルクバイオファーマが全身型筋無力症の経口薬として「クラドリビン」の第3相試験を行う事を発表しました。
これまでも補体薬の新薬がいくつか研究、承認され、治療の選択肢が広がってきておりますが、経口薬(飲み薬)としての治療薬が、増えるのは大変喜ばしく、希望となりました。

クラドリビンは、B細胞とT細胞というリンパ球を選択的に標的とすることが期待されています。
全身型MG患者では、これらのリンパ球が産生する有害な自己抗体が、神経と筋肉の接合部で炎症を引き起こしていると言われており、疾患の原因と考えられており、クラドリビンは病気の根本原因に作用することが期待されます。
また、クラドリビンは自宅で経口服用でき、投与期間も短期間となります。これらの特徴を有するクラドリビンは、疾患の根本的な原因を標的としながら治療負担を軽減し、最終的に疾患の進行を遅らせる可能性があるとされています。

クラドリビンの治験の対象は、抗体の有無に関係なく、長期間に渡って行われます。
治験に関して興味のある方は、主治医に相談してください。

当会でも詳しい情報が入りましたら、追ってお知らせいたします。

参照:メルクバイオファーマ プレスリリース2024年9月5日