筋無力症の診断と検査

診断と検査

眼瞼下垂や脱力など、何らかの異常を認めた場合、筋無力症と診断するためにいくつかの検査を行います。2022年に発行された「重症筋無力症の治療ガイドライン(改訂版)」では、診断方法として、いくつかの方法と基準、考え方が示されています。

MGの診断で考慮される症状
・眼瞼下垂 ・眼球運動障害 ・顔面筋力低下 ・構音障害 ・嚥下障害 ・咀嚼障害 ・頸部筋力低下 
・四肢筋力低下 ・呼吸障害
※これらの症状は、易疲労性や日内変動で現れる。

MGの診断で認められる抗体
・抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体  ・抗筋特異的受容体体型チロシンキナーゼ(MuSK)抗体
※LRP4抗体は、病原性自己抗体として不明な点があるため診断基準の抗体として認められていません。

神経筋接合部の障害検査
・眼瞼の易疲労性試験 ・アイスパック試験 ・エドロホニウム(テンシロン) ・反復刺激試験(筋電図検査) ・単線維筋電図検査

眼瞼の易疲労性試験
顔は動かさず、上の方を見る。最大1分間続け、瞼が下がってきたり眼瞼下垂が増悪すれば陽性

アイステストアイスパック試験
冷凍したアイスパック(冷蔵では効果が不十分)、氷水を2分間、瞼にあて、眼瞼下垂が改善されれば陽性

エドロホニウム(テンシロン)
神経と筋肉の間の刺激の伝達を改善させる薬剤(塩化エドロフォニウム)を静脈注射して、眼や全身の症状が改善されるかどうかをみます。

反復刺激試験(筋電図検査)

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